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サチーレでのコンサートグランド選定

通常、ピアノは注文すると自動的に工場から送られて来ますが、F278の場合は特別に数台から選定が可能です。これから次の数年間、弊社のコンサート貸し 出し用ピアノとして使用することになるので私の、いえ、ピアノフォルティ株式会社としての「この一台」を選ばなくてはなりません。

この緊張感は皆さまが選定される時と同じですね!

選定室には4台のF278が用意されていました。3月12日から始まるフランクフルトミュージック・メッセに展示する為、通常より多くのF278があり ました。偏見なく選べるよう製造番号はブルーのテープでマスクされています。tape.jpg  

最初にPaoloが4台を左端から順番に引くのを聴き、次に私が弾くのをPaoloが聴き、バッハ、モーツアルト、ブラームス、 スクリアビン、と色々な曲を弾きこのプロセスを繰り返しているうちにいつも起こる「分からなくなってきた、どれもいいよね、最初の印象は何だったけ」とい う、混乱の十数分を過ぎると、各々の楽器の個性が明確に意識され、定義が出来てきます。20140225_103524.jpg
それからは、細かいチェック。音の伸びの長さをチェック。蓋を閉めても弾いてみる。20140225_103619.jpg
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技術部長のクラウディアと製造部長のアレサンドロもジョインして、私のコメントの一つ一つを興味深く聴いて、意見を述べてくれます。
約一時間半後、すんなり結論の出たこの一台を選定室から廊下続きにあるホールに移動し最終確認。20140225_114832.jpg
ウーン、良い音だ。生まれたばかり(一番若い一台!)ですが、この楽器にはフリーな解放感の印象がありますので、将来のポテンシャルは非常に楽しみにです。

その後は技師も入り、更なる音の追求のためになにができるかという議論に花が咲きました。
結局、このピアノはパオロも選んでいた「フランクフルト・メッセ展示のための一押し」ピアノだったという告白がありました。

ということで、日本到着は、メッセが終わった3月末になります。最初のデビューは4月中旬の関西方面でのコンサートになりそうです。
しかし、弊社でトライしたればぜひご連絡下さい!

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