先日ご紹介したファツィオリマスクが日本のお客様にも好評だったため、追加注文しました。製作の背景や生産者が分かりましたので、お伝します。
このマスクは6月に行われたファツィオリホールの
復興コンサートイベントでパオロ・ファツィオリが身につけていた「ファツィオリマスク」。とても気になったので、残りの少数のマスクを送ってもらいました。届いたマスクは素晴らしい作り!ご来社のお客様にもとても好評でした。
イタリア本社に生産者について問い合わせたところ、地元のインテリア小物の工房に依頼し、一つ一つ手作りで作っている物と聞いて納得しました。実に丁寧に縫製されています。ファインコットンの二枚重ねで作られており洗濯可能、スタイリッシュかつエレガントなイタリアンデザインのエッセンスと職人気質を感じる、とてもファツィオリらしいマスクです。
ファツィオリマスクを作っているのは、ファツィオリ本社・工場より約20km離れたところにある、「
Obiettivo Casa (理想の家)」 というアトリエの、Patrizia Brescancin(パトリツィア・ブレスカンチン)さんです。パトリツィアさんは、高級服の仕立師の母親と高級ブランドのデザイナーであった叔母を持ち、彼女たちの仕事を身近に見ながらエレガンスとディティールを自然に学べる家庭環境で育ちました。ご自身もこれまでにグッチ、ベネトン、フィオルッチなどの高級ブランドと仕事もされており、素晴らしい経歴をお持ちです。「Obiettivo Casa」の名称は、「あなたの理想の家を教えてください、なんでもお応えします」という彼女の想いから、このように名付けたそうです。
ファツィオリ本社・工場がある「フリウリ地方」は、創業者パオロの生家が家具工場を営んでいたように、昔から手工業、木工業が盛んな地域で、今も職人気質が脈打ち、優れた美術工芸品が生産されています。良い材料見極め、経験と技術を駆使して最高のものを作り上げようとするフリウリ地方の誇り高い職人気質は、ピアノ製造も小さなマスク一つの製作も共通するものがあるのかもしれません。「理想の音色」を追求するファツィオリが「理想の家」実現のお手伝いをするパトリツィアに依頼したのは偶然ではないでしょう。
この素敵なマスクを多くの方にお分けしたいのですが、一点ずつ手作りのため数が限られており、現在、ご試弾にお越しのお客様に差し上げています。
弊社ショールームでも、消毒やマスク着用など感染対策を行って、皆さんのお越しをお待ちしております。
アンジェラ・ヒューイットはロンドンのご自宅でファツィオリマスクをモデルしています。