ファツィオリ日記

第16回ルービンシュタインコンクール開幕

     (Szymon Nehring, 2017年のルビンスタインコンクール優勝者)
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2020年に予定されていた同コンクールが、一年遅れて4月1日に開幕しました。
予選は収録演奏のオンライン配信、ファイナルは会場での実演審査という形での開催です。

弊社はFazioliが初めて参加した2014年の第14回コンクールにて 技術・アーティストリレーションを担当。以降ファツィオリを選んだ出場者が優勝、入賞の多くを占めたことから、このコンクールを敬愛するファツィオリジャパンでは、これまでに第14回15回の優勝者、 入賞者を招き日本各地でコンサートツアー を行っています。

同コンクールは、コンクールという緊張する堅苦しいイメージとは打って変わって、出場者が各自の選り抜きのプログラムを披露する「フェスティバル」に近い印象です。持ち時間内でのアンコールも許され、音楽を高度に愛する聴衆の惜しみない大喝采に、会場がクラッシクコンサートと思えないほどに沸き立ちます。また、基本的にイスラエルの作曲家による課題曲(通常二択)以外には課題曲らしきものはなく、プログラムの組み方も評価の項目になっているようです。
毎日、座談会やインタビューなど様々な楽しいイベントが行われ、出場者は練習の合間にホテル裏のビーチでリラックスしたり、美味しいイスラエル料理を食べたり・・・。

今回は、第1・2次予選は事前に収録した録画を使用したオンライン・トランスミッションですが、コンクールH Pに掲載されている動画からも、出場者の紹介、ピアノ選定や出場順番のくじ引きなど、以前と変わらない様子が伺えます。

まずは、コンクールのオープニングビデオで臨場感溢れる前哨戦の風景をご覧ください。

ビデオの再生時間(xx:xx:xx)を表示しながら、一部ご紹介します。

出場順番:00:13:13 から。通常は、くじ引きする順番をくじで引いてから順番決定のくじ引きをする二段構えですが、今回はオンラインで出場者の名前を書いたルーレットが回り、当たった人が自分で好きな順番を選べる仕組み。
 
ピアノの選定:00:18:39から。 出場者は世界5都市の収録スタジオから選ぶことができ、北京を除いてはファツィオリが選べます。基本的にスタインウェイとファツィオリが提供されています。5都市はテルアビブ、NY,ロンドン、ポツダム(独)、北京です。
このビデオではDimitri Maglinan(仏)の選定シーンが紹介されています。実にイケメンの好青年ですね。選ばれなかったピアノが舞台のそでに動かされる悲哀を思いました。(はい、良くあることです)。今回はファツィオリにとっては嬉しいチョイスでしたが。

通常であればピアノは数日前に選定しますが、今回は選定してすぐ実演録画。選定時間も10分と短縮されています。この「演奏」プロセスに関し、色々な都市の出場者のインタビューを見ることができます。皆さん非常にポジティブです。PCR 検査も義務として行われている様子。
第一次ラウンドでは32人の出場者中、11人がファツィオリを選んだようです。

続いて00:35:19から前回優勝者・入賞者のインタビュー。
通常は、前日に前回優勝者によるオープニングコンサートがありますが、ビデオでは
01:34:52より優勝者Szymon Nehring がファイナルで弾いたベートーヴェンのピアノコンチェルト第1番作品15 が聴けます。日本にも優勝者ツアーで来日し、大人気となりました。彼は第18回ショパンコンクールに出場予定(予選免除)です。あの時の感動を再び、ぜひお聴きください!

さて、ここまではフリーアクセスでしたが、予選での演奏を視聴するにはチケット購入が必要になり、現在は、2次予選とファイナルのチケットを購入できます。
以下のURLからラウンドごとに購入できます。価格はイスラエル通貨シェケルで表示されており、現在の通貨レートは、およそ1シェケル34円くらいです。

各ラウンドの結果発表は無料でアクセスできます。

コンクールが次々キャンセル・延期になる中、例年会場となるテルアビブ・アートミュージアムの舞台を背景に流れる臨場感たっぷりのルービンシュタイン・コンクールの演奏をぜひお楽しみください。

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さて、現地時間4月6日21時、参加者の半数にあたる下記16名が1次予選通過者として発表されました。うち5名(赤字)がファツィオリを演奏しました。
大変喜ばしいことに、日本からは、桑原志織さんが久方ぶりの1次予選通過者となりました。おめでとうございます。
2次予選は4月7日から10日にかけて行われます。

1次予選通過者

WANG Zhu 中国

MOUZA Alexia ギリシャ/ヴェネズエラ

SUH Hans 韓国

CECINO Elia イタリア

SYCHEV Alexey ロシア

LANYI Ariel イスラエル

GENIUSHENE Anna ロシア

PEREZ FLORISTAN Juan スペイン

CHONI Dmytro  ウクライナ

BOROVITZKY Daniel イスラエル

ŚWIGUT Aleksandra  ポーランド

LOPATYNSKYI Roman ウクライナ

IVANOVA Dina ロシア

KUWAHARA Shiori 日本

GIGASHVILI Giorgi ジョージア

YIN Cunmo 中国



円安から考えるヨーロッパ製商品の購入

輸入ビジネスでは、為替の動きはコントロールできない天気のようなものです。
弊社も事前に「傘」を用意して、お客様にもなるべく雨がかからないように努めていますが、雨が長く続けばびしょ濡れになるのは避けられません。最近では、ヨーロッパ製品の輸入会社が「雨に濡れています」。弊社も例外ではありません。

まず、ユーロと円の為替チャートをご覧下さい。


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出典:macrotrends

過去1年間で1ユーロは約118円から130円となり、およそ10%も値上がりしました。

この一年の円安動向により弊社の仕入コストが上がっているのに加え、イタリアのファツィオリ工場の出荷価格は毎年必ず、増加改定されます。これは高品質の資材と熟練職人の年々の希少化によるもので、今後も避けられないと考えられています。
また、日本の政府は輸出重視のため、円安を歓迎します。輸入ビジネスのサポートはあまりない状況で、販売価格の値上げプレッシャーにさらされています。

このような状況ではありますが、幸い弊社はシンプルな流通でコストを抑えながらピアノを販売しているため、為替の変動を注視しながら、日本での価格を維持するための努力を行っています。
しかしながら、2021年は世界経済が大きく変化することが予想されており、今後は残念ながら値上げを避けられなくなるかもしれません。

ファツィオリの購入を検討されたいお客様は、良いタイミングを逃さずに早めのご試弾をお勧めいたします。

次のチャートはUSドルとユーロの為替の動きです。

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日本円のチャートと似ていますが、勾配の角度は円と較べて緩やかですし、最近はドル高に傾いています。実は、アメリカではファツィオリも含めて高級ピアノの売り上げが非常に伸びています。

日本よりもロックダウン等の生活制限が厳しい中、自宅での過ごし方に人々の意識が向き、良いピアノに対して購買意欲が高まっているようです。

その影響から、希少生産台数の伊ファツィオリ社から日本への出荷に大きな遅延が出て、人気のモデルについては欠品状況が頻発しています。ます。通常、東京ショールームには全モデルをご用意するように努めておりますが、このような理由から、現在ご試弾いただける台数が限られております。

この雨がいつまで続くか、もしかすると突然晴れ間が見えてくるのかもしれませんが、その時のためにもファツィオリが気になられているお客様には、早い時期でのご試弾をお勧めいたします。

展示ピアノの台数を考えると試弾にベストな時期とは言えませんが、価格の点からはご検討いただくのに良いタイミングです。

佐渡 裕/反田 恭平withジャパン・ナショナル・オーケストラ  バックステージ

ラフマニノフのピアノ協奏曲第三番とパガニーニの主題による変奏曲は、高い演奏技巧が必要とされるだけではなく、 ロマンチックな曲の真髄を表現するために、アーティストにとって精神的にも求められるものが大きい最難曲の一つです。そのため、 一つのプログラムにこの二曲を入れるのは稀なこと。ましてや完璧に演奏するのは驚異的なことです。

3月13日のコンサートは、まさにその驚異的なパフォーマンスが現実となった特別なコンサートでした。フェニーチェ堺において、当ホール所有のファツィオリF308を使用して行われたコンサートのバックステージの様子を皆さんに少しお知らせします。

まずは、コロナ時代に対応した反田さんのポートレート。(はい、ご本人です。)
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フェニーチェ堺のF308は、4本ペダル仕様です。 第4ぺダルの使い方を熟知した反田さんの演奏は、ピアノのダイナミックレンジを最大限に見事に生かしたもの。
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マスクとキャップを外してリハーサルに臨む反田さん。 ジャパン`・ナショナル・オーケストラの演奏は、若い演奏家たちの力強いエネルギーに満ち、明るい未来を感じさせます。

フェニーチェ堺 大ホールのキャパシティーは約2,000席ですが、舞台から十分な距離を取るために空けられた最前列の二列を除いて満席でした。

休憩時間に行われるタッチアップ調律を見守る観客の方々。素晴らしい音が引き出されたファツィオリに、興味深々で撮影もされていました。

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非常に繊細で完璧な演奏が終わると、鳴り止まぬ拍手とスタンディングオベーション。お客様からの熱い反応に反田さんからも感動の涙。アンコールはグリーグの「トロールハウゲンの婚礼の日」。

なお、コロナ禍の発生の直前に、反田さんは大ホールのオープニングコンサートを弾きました。ワルシャワフィルとの協演でショパンピアノ協奏曲1番の演奏でした。パオロ・ファツィオリもオープニングに立ち会いました。当時のリポートをぜひご覧ください(短いビデオも入ってます)。

(Fenice Sacayの雑誌の表紙。ファツィオリを見せて頂き、感謝いたします。)

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鬼束ちひろ「UNHESITATE」ツアー、ファツィオリバックステージ

ファツィオリは特定のジャンルを選ぶピアノ?

イタリア産ピアノなので、イタリア音楽やバロックに相応しいピアノだと思っている方に時々出会います。しかし、クラシック音楽で言えば、クープランでも、ラフマニノフや現代曲にもよく合うピアノです。

ジャズ界でも親しまれていて、ハービー・ハンコックや日本のジャズ演奏家の中にもファツィオリを好むアーティスト達がいます。つまり、ファツィオリはピアノとしてオールマイティー。

そしてポップス。
ポップス界のトップグループはこれまでも様々な曲のレコーディングにファツィオリを使われていますので、鬼束ちひろさんの事務所からツアーのための貸出しの依頼を頂いたときも驚きはありませんでした。 

UNHESITATE ツアーのピアニストは、坂本昌之さん。坂本さんは、これまでライブやレコーディングでファツィオリを演奏されたご経験があり、今回のツアーのためにファツィオリを指名されました。

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貸し出したのは、F308。会場は、渋谷のオーチャードホール(11/17)と大阪のZepp Namba(11/24)でした。

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練習中の坂本さん

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全体リハーサル

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演奏中

ライブレポート等はこちらでご覧になれます。 20201117_155646.jpg


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